9月19日、栗山町にて、畑ミーティング「オニオン2017 ノヴァ」が行なわれました。
栗山町が発信するオンリーワンの玉ねぎ、切っても涙の出ない&生で食べられる「スマイルボール」と、健康成分ケルセチンがめちゃくちゃ豊富な「さらさらレッド」の収穫を記念して行なわれたものです。

特に、今回おひろめとなった、涙が出ない玉ねぎ「スマイルボール」は、「ハウス食品」さんと栗山町の「植物育種研究所」が、約10年の歳月をかけて研究した結果であり、世界で初めて育種に成功した新種の玉ねぎ
一昨年に収穫したスマイルボールのタネを再度植えて育て、そのタネからとれた玉ねぎもまた同様に辛くなかったことから、今回成功を確信して発表に至ったのだそうです。

そういえば…以前、「タマネギを切るとなぜ涙が出るのか」について発表したハウス食品さんの研究チームが、イグノーベル賞をとっていたことも思い出されますが
この研究結果から、催涙成分が少ない玉ねぎの品種改良を続けられたようです。

↑生の玉ねぎ(スマイルボール)をガブリと丸かじりして見せてくれた、ハウス食品グループの正村さん。
なお、こちらはもちろん、いわゆる遺伝子組み換え食品であありません。
世界中の玉ねぎの中には、辛み成分が多いものからあまり入ってないものまでいろんな種類があり、少ない品種を集めてかけ合わせたりすることでこの品種ができたそう。
ムズカシイことはわかりませんが……とにかくこの成功は、あのアメリカの経済紙「ウォールストリートジャーナル」や、「ワシントンポスト」でもいち早く紹介され、アメリカの有名な玉ねぎ専門誌の表紙を飾ったほど、世界中で大注目の品種なのだそうです

私たちも実際に畑にいって、スマイルボールとさらさらレッドの収穫体験をさせていただきました。

畑で玉ねぎの説明をする、栗山町「植物育種研究所」の岡本大作さん(写真右)。さらさらレッドやスマイルボールの開発者です。
日本で栽培されている食物も、もとは海外からタネが輸入されているものが多いそう。この方は「タネを制する者が世界を制す
」ということで、タネから差別化することで付加価値を上げることにこだわっておられるとか。

私たちも見せていただいた、玉ねぎのタネ(どっちのタネか忘れたのと、写真ぶれてる…
)
収穫体験のあとは、実際に食べてみました。

生のスマイルボールは、本当に玉ねぎから辛みだけを抜いたような不思議な味わい。リンゴっぽいようなほのかな甘みと、シャキシャキした歯ごたえも美味しいです。

こちらはスマイルボールのカレーマリネです。
スマイルボールは、水にさらさなくても生で食べられるので、料理も簡単になりそうなのと、いままで思いつかなかった使い方もできそう。
熱を通さなくても食べられるから、栄養成分を損なわないまま食べることもできそうですね

こちらはレシピを考案した札幌のフレンチレストラン「cantine SEL」の黒滝祐輔シェフ。塩味・酸味・油分などのバランスがとれたマヨネーズ風味も合うとのことです。

こちらは今回紹介された玉ねぎの生産をしている栗山町の「さらさらレッド生産組合」の皆さん。中央は長尾組合長さんです。私たちが収穫体験したのも、長尾さんの畑だったのだそうです。
日本で一番食べられている野菜は、一番が大根とキャベツ、そして3番目くらいが玉ねぎで、一方世界では一番がトマト、2番目が玉ねぎなのだそう
それだけ玉ねぎって、世界中で消費量が多いんです。
この栗山町の「スマイルボール」は誕生してまだ3年ですが、将来、ここから世界中の玉ねぎに革命が起きていくかもしれません
(kana)
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