グルメ・クッキング

2023年1月31日 (火)

2月限定!小樽のあったかスープ「しりべしコトリアード」

2月1日から28日まで、小樽市内のレストランにて「しりべしコトリアード」が提供されます。

「しりべしコトリアード」とは、小樽のある後志(しりべし)地方の海鮮など現地食材を使ったミルクベースの“食べる”スープ。コトリアードはフランス・ブルターニュ地方の郷土料理で、フランスから帰国したシェフのアイディアによるものだそうです。

先日、「しりべしコトリアード」の試食会があったので、小樽に行ってきました!

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なんと参加店の中から、5軒のシェフが集結! 5種類のコトリアードが食べくらべできるのです。同一のルールはあるのですが、シェフがちがうとこんなに個性が出るのか!と驚かされました。

【基本ルール】

・具材……後志地方の魚介、すりみ、野菜、果物をそれぞれ使うこと。→小樽は蒲鉾などすり身が特産品。これがあるだけで、ブルターニュにはないコトリアードとなります。後志地方は仁木や余市など果樹地帯もあるので、フルーツもマストというのがユニーク!

・スープ……後志地方の魚介と野菜を使ったスープに、北海道の乳製品と地元のワインかシードルをプラス。→後志地方はワイナリーが多いので、地元のワインを使えるのも強みですね!

・ヴィネグレットソース……オリーブオイル・ビネガー・エシャロットなどを合わせたものを添える。→途中で味変ができるので、それぞれのコトリアードからさらに味わいが広がります!

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小樽では、ホテルやレストラン、カフェなどシェフの横のつながりがあり、みなさんとってもなかよし。

「小樽は寿司だけじゃない!美味しい洋食も食べてほしい!」とシェフたちがそれぞれコトリアードを「小樽 雪あかりの路」のイベントがある2月に提供するようになりました。それがもう10年も経ったとのことです。

一度食べてみた人は美味しい!とハマり、コトリアード目当てのお客さんも増えたとのこと。実際にブルターニュ地方の方も来て「美味しい!」と絶賛されたそうです。

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それぞれのコトリアードには、パンを添えたり、それぞれの提供方法があります。一皿だけでも相当ボリュームのあるコトリアードですが、試食会では少しずつ盛りつけていただきました。

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Dsc_1529 北海道らしいタラ・カスべ・ホタテ・エビ・アサリなどがごろごろ入り、じゃがいも(キタアカリ)やカボチャなどの甘みがプラス、どっしりと食べごたえがありました。

ホテルノイシュロス小樽

Dsc_1530余市産の甘えびやアンコウなど珍しい魚介も。後志といっても魚種が豊富なんですね。トマトや菜の花といった野菜も入っていて、ホテルらしい洗練されたコトリアード。添えられたのは特産のりんごをチップにしたもので、さわやかな酸味も添えてくれます。

ホテルノルド小樽

Dsc_1531タラなど冬の魚介とホッケのすり身、キタアカリ・ブロッコリーなど野菜の野菜に、余市産の細目昆布をのせたという、海の香りのするコトリアード。添えられたパンは、あえてやわらかいパンにすることで、スープをひたひたに付けて味わえます。

オステリア・イル・ぴあっと・ヌォーボ

Dsc_1533タラとタチ(タラの白子)を合わせ、エビ・ホタテ・ツブなど魚介たっぷりのコトリアード。ニシンのすり身も美味しくて、満足感のある一皿でした。タラとタチの組み合わせは、北海道の家庭では鍋の定番となっていますが、まだ知らないという道外の方にはぜひ試してほしいです。

洋食屋マンジャーレTAKINAMI

Dsc_1532ニシンとカズノコを燻製にして添え、すり身はフランス料理ならではのホタテとタラのムースに。さっぱり爽やかな飲みくちに、スモークの香りとコクのある味わいが後を引きます。ワインにぴったりなコトリアードでした。

以前、「北海道生活」本誌でTAKINAMIさんのコトリアードとワインのペアリングをご紹介したことがあるのですが、コトリアード、パン、ヴィネグレットソースと食べ進めていくのに、ワインとのペアリングはぴったりくるのです。

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今回は小樽「北海道ワイン」のケルナーを出していただきました。旨みと爽やかな酸があるケルナーは、もともと北海道の食材にとても合うのですが、コクのあるコトリアードをキリッとしめてくれる抜群の相性!

2月の小樽に訪れたら、地元のコトリアードと地元のワインを飲んでみてくださいね。

実際に店内で食べてみてアンケートに答えた方には、抽選で素晴らしいプレゼントが“高確率”で当たるそうですよ!お楽しみに♪

すべての参加店に関する情報はこちら↓

http://shiribeshi-cotriade.com/

【しりべしコトリアード】

2023年2月1日~28日 小樽市内の参加店にて提供中

(編集長)

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2023年1月20日 (金)

賞味期限1日!新鮮食材の生カステラ「北海道加須底羅」が誕生!

2023年1月19日、札幌で北海道産食材を使ったカステラ専門店がオープンしました!

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旭川で大正13年に創業した老舗和菓子店「もち処一久大福堂」は道内に12店舗あり、
南郷8丁目店の一角にカステラ専門店「KENJI KAWAGUCHI 北海道加須底羅 一久大福堂」が誕生。

国家資格「和菓子製造技能士1級」を取得した若手菓子職人・川口謙二さんが、北海道の材料にこだわり、和菓子の新しい挑戦としてカステラを開発しました。

「北海道加須底羅(カステラ)は、プレーン、小豆、クリーム、いちご、と全4種類をラインナップ。

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北海道といえば、小麦、バターなどの乳製品、卵とすべての材料が地元産で揃うスイーツ王国。
このカステラも、酪農日本一の別海町産バターを使用し、「しっとりプルっとした食感とやさしい甘さが出るようていねいに焼き上げました」とのこと。冷やして食べると口の中でとろけるような食感になるそうです。

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実際に購入してみたところ、かなり大きくてびっくり! いわゆるカステラの3切分くらいあります。

さっそく「プレーン」を味わってみると、北海道の雪景色をイメージしたという粉砂糖がさらさらとかけられていて、いわゆるカステラのザラメとちがい、大きい割にさくっといただけます。

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おどろいたのは、そのやわらかさと食感。冷蔵庫から出して食べてみたのですが、まるでスフレのようにやわらかくシュワッとして、口の中でとろっとした「生カステラ」ともいうべき味わいに感動しました。

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そして、もう一つ、「あんバター」もいただいてみました。美瑛町の希少なブランド小豆「しゅまり小豆」と、北海道産のパター。これはもう、背徳のおいしさ! 

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このカステラは賞味期限1日なので、日持ちがしないため、地方発送はできないそうです。
店頭で買い求めるか、札幌市内であれば配達とのこと。

札幌でぜひ、「北海道加須底羅」の味わいを確かめてみてくださいね。

公式HPはこちら↓
https://daifukudo.myshopify.com/

KENJI KAWAGCHI 北海道加須底羅 一久大福堂
住所: 札幌市白石区南郷通8丁目北2-21(もち処一久大福堂南郷8丁目店内)
交通: 地下鉄東西線「南郷7丁目駅」より徒歩3分
営業: 9:30~19:00
電話: 011-864-1919

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2023年1月 4日 (水)

十勝に誕生、「エレゾ・エスプリ」の美食を味わう。

2023年がスタート、今年もどうぞ「北海道生活」をよろしくお願いします。

ただいま発売中の冬号では、2022年10月に十勝の豊頃町(とよころちょう)で誕生したオーベルジュ「ELEZO ESPRIT(エレゾ・エスプリ)」をご紹介しています。

<「北海道生活」をご覧になっていない方のために……> 十勝出身の料理人・佐々木章太さんが信頼する仲間たちと食肉のプロ集団「ELEZO(エレゾ)」を立ち上げ、彼らの手がけるジビエ(狩猟肉)は道内外のレストランで高く評価されるように。その後、札幌、そして東京で自社レストランをオープン、渋谷区松濤のレストランは予約が取れないほど話題となりましたが、そこをあっさり引き上げ、ラボ(食肉処理加工場)のある豊頃町でオーベルジュ(宿泊付きレストラン)を開くという悲願をかなえたのでした。

オーナーシェフである佐々木さんの夢がかない誕生した、この美食のオーベルジュについては誌面でたっぷりご紹介しているのですが、取材の後で、実際に泊まりに行ってみました。

ELEZO ESPRIT(エレゾ・エスプリ)

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季節は晩秋、左の白亜の建物がレストラン、右の3棟が宿泊棟となっています。

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部屋番号は、33、55、77 となっているのは、実はオーナーシェフの佐々木さんが学生時代にアイスホッケーの選手だったことにちなんでいるそうです。

部屋の内部は、上質感を大切にしながらもシンプルに。(誌面では使われなかったオフショット写真も一部使っています)

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大人2名用のゆったりした空間で、ベッドの裏側にはデスクがあったり、必要なものが置いてあったりと、細かいところまで行き届いています。(個人的には歯ブラシとスリッパが気に入りました)バスルームもトイレも生活感を排除し、できるだけシンプルな美を感じさせます。

この部屋には時計もテレビもありません。聴こえるのは波の音だけ。ここでゆっくりしてから、レストランへ向かうのです。

食事がスタートするまでは「ELEZO」の世界にふれ、期待を高めるアプローチがあるのですが、それもすでに誌面でご紹介しておりますので、ここからは実際に味わってみたディナーについて。(佐々木さんのお言葉はメニューブックからも一部引用しています)

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ディナーはすべて、自社ワインによるペアリング(ノンアルコールも選べます)で提供されます。ブドウから「ELEZO」の料理のために設計されたという、究極のペアリングで料理を味わうことができるのです。

18:30に、ディナーがスタート。(便宜上1皿目、2皿目と記述していますが皿数ではありません。)

1皿目 命のスープ × スパークリング

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ディナーのメニューは季節や食材の時期などにより入れ替えるそうですが、この「命のスープ」で始まるのは共通。

「ELEZO」の肉が評判なのはもちろんのこと、食肉加工しているこの場所だからこそ、筋・骨までも使い、あとは香味野菜と水だけで仕上げたスープを提供しています。

肉を扱う以上、「命をいただく」というのは当たり前で、「一滴の血や一片の肉まで最高ラインに引き上げることが料理人である前に、人間のあるべき姿勢だと考えています」と佐々木さん。

まさに、「いただきます。」という言葉にふさわしい、ディナーの幕開きです。

2皿目 シャルキュトリ盛り合わせ × シャルドネ

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「ELEZO」といえば、私たちがオンラインショップでも買うことのできるのがシャルキュトリ(食肉加工品)。

そのラインナップが少しずつワインと味わうことができるという幸せなセットです。生ハム、サラミ、パテアンクルート、ブーダン、ンドゥイヤ、それぞれの味わいに季節の山菜ピクルスが爽やかに添えられます。シャルドネとの相性も抜群。

特にブーダンは、チョコレートと思うほどの口あたりに驚かされ、「血の一滴までも使う」という姿勢が現れた逸品。

私たちが美味しい、美味しい、と喜んでいる裏側で、食肉加工の際に「使いづらい」とか「価値が低い」とされる部分を活かす丁寧な処理と磨き上げる技術、隅々まで行き渡った食材への想いがあるのです。

3皿目 地場の魚介料理 × ヴィオニエ

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これまで札幌や東京の「ELEZO」のお店でも、出てくることがなかった魚介料理。

それは、この大津という地が海の前にあるからこそできる料理です。

佐々木さんたちが食肉処理加工の場所を豊頃町に選び、移り住んだ当初、漁師町である地元では「何をやってるんだろう?」と不思議がる声が多かったようです。その後、スタッフたちとともに、子どもを育て、地元に根を生やしていったことで、今では豊頃町のふるさと納税でも「ELEZO」の食品が登場するように。

猟師さんとともに始めた「ELEZO」が、この地で漁師さんともつながったことで、海の幸(つまり海が育てた命)を味わえるようになりました。知床で学んだことの受け売りですが、海と山は命の連鎖によってつながっているのですね。

この日は地元の特産である鮭と、地元産のニンジンにコンソメジュレを合わせた一皿に、ヴィオニエの華やかでしっかりした白ワインがぴたっとはまります。

4皿目 サルシッチャ × ピノ・ノワール

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「豚の肩や首、特段旨みの深い部位」を使用しているというサルシッチャ。そこに地元の野菜、そして十勝が誇る豆が合わさります。スープ仕立てになっているので、まとめてすくって口に入れると、噛むごとにぎゅっぎゅっと肉の旨みが口の中で広がります。ここにピノ・ノワールの穏やかな赤ワインを流し込むと、ふんわりと香りが鼻から抜け、なんとも心地いい余韻がつづきます。

「ELEZO」はジビエのイメージが強いのですが、この豊頃町では放牧豚や鶏、つまり家禽がストレスのない環境で育てられており、ジビエも家禽もまとめて「美味しい肉」を追求しているのです。

5皿目 エゾシカ × シラー&ヴィオニエ

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シャルキュトリと並び、「ELEZO」といえば道内外にあるレストランのシェフたちも絶賛するジビエの代表格、エゾシカがいよいよ登場。

「北海道生活」誌面ではカメラマンによる美しい写真でご紹介していますが、付け合わせもそのときとは違い、秋ならではの地元のきのこが付け合わせになっています。

エゾシカといっても、一言では語り尽くせません。年齢、オスかメス、メスなら出産の有無、彼らが生息する場所、食べているもの、そのいろんな要素で肉質は異なります。(エゾシカに限らずですが)

「ELEZO」ではそのとき仕留められた瞬間から、その肉が新鮮なまま処理をし、それぞれの個体の肉質に添った仕込みが行なわれているので、「若い肉だから美味しい」とか「メスだからやわらかい」といった誤解がなく、もちろん「エゾシカくさくない」という言葉が必要ないくらい、ていねいで「きれいな肉づくり」を心がけています。

北海道に外から人がたくさん入ってきて、森を切り拓き、天敵のオオカミが絶滅してから、エゾシカは異常なほど増えすぎてしまいました。調整のためエゾシカ猟が定期的に行なわれているものの、北海道の人(特に年配の方)はエゾシカ肉に対して拒否感のある場合も少なくありません。ジビエとして人気が出てきたのは、むしろ東京など道外のレストランからの評判がきっかけのようです。

ここで「ELEZO」のエゾシカ肉を味わってみると、全くクセがないことに驚かされます。牛肉でも豚肉でもない、そしてジビエ特有と思われていた鉄分を感じる骨太な赤身肉の味わいとも違うのです。

しっとりしてやわらかく、とっても優しい味わい。これまでのシカ肉のイメージをくつがえされ、「がっつり肉、野生のジビエを食べたい」という方には、かえって意外に思われるかもしれません。ここに、シラーとヴィオニエを合わせた優雅なワインを合わせると、今まで食べたことのないエゾシカの料理の世界を実感することができます。

エゾシカは苦手、という人こそ、ここで食べてほしいと思いました。

6皿目 季節のコンポート

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佐々木さんの料理は、最後は必ず季節の果物のコンポートで締めくくるそうです。

個人的にこれはうれしい。フルコースをいただくと、メインで自分の気分は最高潮に達してしまい、その後でケーキや生クリームといったデザートが来るのはきつい。自分で食事する場合はコースでなくアラカルトを選んでしまうのも、食後のデザートが重たく感じて苦手だったからです。

この日は熟した柿に年代物のアマレットを合わせて。大人のフルコースにふさわしい締めくくりでした。

一連のコースについて、さらにお伝えしたいのは、お肉が中心のコースでありながら、ポーションは控えめ(さらに控えめもリクエスト可能)なので、胃に負担がなく最後までリラックスして味わうことができるのです。

年輩の方でも、安心して味わっていただけるディナーだなと確信しました。

食事の間も、食事の後も、取材時とはまた違った佐々木シェフのお話をじっくり聞くことができ、帰りにスタッフの皆さんやご家族ともご挨拶ができたのも貴重なひとときでした。

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レストランを出る前に、ここで飼われている鴨の羽根をいただき、リースに飾られていただきました。

一枚の羽根まで大切に。まさに、「ご馳走様でした。」で締めくくることができました。

満足度と幸福度でいっぱいになった体、すぐ横には宿があり、ベッドへ直行。「もう一杯」など考える余裕もなく、就寝してしまったのは言うまでもありません。

おやすみなさい……

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翌朝……寒い中バルコニーに出てみると、なんと気嵐(けあらし)です!

海の温度の方が高いので、水蒸気となって海の上に霧が発生する珍しい現象。前の夜も満月だったので、なんとも幸運でした。

人体の不思議は、朝ちゃんと空腹になっていること。お酒もいただいたのに目覚めもすっきり、朝食を楽しみにレストランへ。

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朝食の始まりは、まさに海の命のスープ。これは魚介のエキスを詰めたコクのあるスープドポワソンです。

おなかをあたためた後で、なんと朝食も「ELEZO」のシャルキュトリ!

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ふわふわとした薄切りのハムに、エゾシカのテリーヌ。付け合わせには山菜、豆と十勝の食材を。

ワインではなくノンアルのシードルを合わせていただく、大人のための朝食です。中には「ワインを飲みたい!」とわざわざボトルを注文してしまう酒豪の方もいたそうです。

朝からシャルキュトリも堪能できるという、「エレゾ・エスプリ」は一泊限定、連泊はできないという一夜限りの夢の時間。そして、命や食について考え直すことのできる、人としての再出発の時間ともいえると思います。

通常は料理の撮影やWEB・SNSのアップなどはできないのですが、「北海道生活」冬号の取材をきっかけに、佐々木シェフには特別にブログのためスマホで撮影させていただき、ありがとうございました。

最後に……取材時、佐々木シェフの調理のようすのほかに、マスクを取って笑ってくださいと無理にお願いしたポーズの写真もすてきだったので、ここでアップさせてください。

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こんな穏やかな優しい笑顔の佐々木シェフですが、本誌で原稿を書いているうち、命と向き合うシェフの姿勢や覚悟といったものを感じると、笑顔ではない写真のほうを誌面に採用してしまいました。苦手とおっしゃっていたのに、無理に笑わせて、撮影して申し訳なかったです。

実際に泊まって、夜と朝にお食事をさせていただいた際も、何気ないギャグやおもしろエピソードなど交えて、気さくに会話していただきながらのお食事が楽しめました。

もちろん料理は真剣勝負ですが、真面目に緊張していただく食事ではなく、楽しみ、味わい、感動し、そして学び、気づかされ、心も体も満足する食事がここにありました。

大人だからこそ気づかされる「いただきます」と「ごちそうさま」、そして「ありがとう」の気持ちが自然に湧きおこる、そんな素晴らしいオーベルジュでした。

ありがとうございました!

【宿名】ELEZO ESPRIT(エレゾ・エスプリ)

【公式サイト】http://esprit.elezo.com/

【住所】北海道中川郡豊頃町大津127

【交通】JR帯広駅または帯広空港よりそれぞれ車で約1時間(タクシー送迎可能) ※運転の際にはGoogleマップで「エレゾ エスプリ」と検索すると確実です

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冬の早朝には、豊頃町名物のジュエリーアイスが見られることも。絶景はすぐそば! 目の前でジュエリーアイスが見られるようになるのも楽しみですね。

(編集長)

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2022年11月 6日 (日)

札幌グランドホテルで復活!石狩フェア

石狩地方といえば、石狩鍋で知られる石狩市はもちろん、札幌市、江別市、北広島市、恵庭市、千歳市、当別町、新篠津村の8市村です。

と毎年ホテルオークラ札幌の「石狩フェア」を紹介する際にブログでご紹介していたお話。

昨年、惜しまれつつ閉館したホテルオークラ札幌。毎月、北海道各地の地方のフェアをしていただき、道産食材を知るきっかけにもなっておりました。残念…………

そんなある日、石狩振興局から「石狩フェアを札幌グランドホテルで開催します」とご連絡が!

昨年8月の石狩フェア以来で、復活のお知らせにびっくりしました。

復活しようと立ち上がった石狩振興局のみなさま、それに応えていただいた石狩の生産者の方々、引き受けてくださった札幌グランドホテルの方々に感謝です。

札幌グランドホテルは札幌を代表する歴史あるホテルの一軒で、このフェアの歴史もつないでいただいたのが有難いことだなあと思いました。

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冷製料理のプレートには、石狩産のニンジン、ビーツや「きむら果樹園」のりんご、「新井養蜂場」のはちみつを使った料理が並びます。

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和洋中のレストランはいずれも食材にこだわり、ホテルメイドのクオリティで提供してくれる「札幌グランドホテル」。

温製料理のお盆でも、ガーデンダイニング 環樂(和)、ノーザンテラスダイナー(洋)、チャイニーズダイニング 黄鶴(中)のレストランのシェフたちがしのぎを削ってつくりあげた料理が並びました。

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印象に残ったのは「石狩産雪化粧かぼちゃのクリームグラタン」。フランス料理の付け合わせとなるジャガイモのグラタン(ドフィノワーズ)のカボチャ版だそうです。

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そして、新篠津村の田舎風味噌を使った「秋サケのヴァプール ちゃんちゃん焼き仕立て」。北海道の郷土料理ちゃんちゃん焼きが、ホテルのメニューになるとここまで洗練されるのか!と、サケのしっとりとした調理とともに感動しました。

ほかにも、イタリア「味の箱舟」で希少な食材に選ばれたキャベツ「札幌大球(たいきゅう)」の回鍋肉や、だしのきいた石狩産かすべの旨煮など、和洋中どれをとってもすばらしいお味でした。

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さらに、「石狩ひつじ」の珍しい羊乳を使ったデザートなど、スイーツもしっかり考えられたものばかり。

石狩地方の食材は、あらゆるものが揃っていて、しかも希少な品種もあることを実感させられました。

札幌グランドホテルの11月のフェアとして各レストランで開催していますので、札幌や近くにお立ち寄りの方やお住まいの方はぜひ一度ならず二度三度と食べに来てみてください。

詳しくはこちら!↓

札幌グランドホテル 石狩フェア

(編集長)

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2022年10月 7日 (金)

札幌駅地下に新登場! 北海道の米麺 comen とお米のパン

2030年度に北海道新幹線が札幌につながるにあたり、札幌駅もほとんどの駅ビルや店舗がクローズしている中、ありがたく営業中のビル「札幌ステラプレイス」に新しいお店がオープンします。そこで、一足先に行ってまいりました!

2022年10月7日(金)オープン 

お米の麵の店「comen (コメン)」 札幌ステラプレイス EAST B1F スペース米と麦 

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こちらは北海道の小麦を使ったパンのお店「ブーランジェリー coron (コロン)」をプロデュースするオフィスキューの新しいお店。オフィスキューといえば大泉洋さんらのチームナックスが所属する事務所としても知られています。

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北海道の小麦のパンを、あまり注目されていなかった頃から立ち上げた coron ですが、この comen も北海道の米の麺を使ったヌードルのお店ということで米に徹底的にこだわっています。

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なぜお米?とオフィスキューの伊藤社長に尋ねたところ、「最近、お米が余っていると聞いたから」と即答。

北海道でも美味しいお米が全国でも認められるようになったのに、日本人のお米離れが問題になっていると、チームナックスの森崎博之さん(農業タレントとしても活躍中)からも聞いていたそうです。新しい形でお米の魅力を発信してくれるのが、このお店というわけですね。

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店内にも稲穂をかざっており、調味料入れは枡など、どこもかしこも米!

さあ、comen のメニューをいただくことにしましょう。私が注文したのは「たっぷり香味野菜と北海道産地鶏の comen」

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ほかにも、「白みそ担々comen」や、

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道民のソウルフード、「北海道スープカレー comen」など、

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スープや具材は和風からアジアン風まで9種類があり、また野菜たっぷりの混ぜそば風のメニューや、アジアンライスまで、すべて主食は米です。サイドメニューのザンギまで米粉で揚げているそうです。

ここで実食、サイドメニューに卵かけごはんを付けてもらいました。

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お米の麺というとベトナムのフォーが有名ですが、フォーよりも真っ白で、食べてみてびっくり。

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麺がしこしこして味がうまい!これは日本人がつくる、北海道のおいしい米の麺だと食べて実感。それもそのはず、北海道のトップブランド「ゆめぴりか」を100%使用しているのです。

選んだスープも、おだしがきいていて旨みがさっぱり。レモンと香味野菜で、ほんのりアジアンです。卓上のニンニク風味のたれ、粒こしょう、ラー油などで味変も楽しめますよ。

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麺をすっかりいただき、「スープはご飯に混ぜるので残しておいてください」とのアドバイスで、お次は卵かけご飯を実食。

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このビジュアル! 卵かけご飯??? 大の卵かけご飯フリークの私でも、こんなのみたことがありません。

いわゆるエアリー卵かけご飯の進化系というのでしょうか。黄身と白身を分け、白身とダシをエスプーマで泡だてて、ごはん⇒黄身⇒白身&ダシ⇒塩昆布 の順にのせたもの。

くずしてみて食べてみると……

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だしの味がふんわり広がって、うんまい! 「しょうゆはかけないで、だしの旨みを味わってもらいたかった」とオフィスキューの伊藤社長。

さらにスープに入れて味わうと、いわゆる「ラーメンライス」というよりも、お茶漬けのようにさらさら~……う~ん、だしがうまい!

ラーメンライスはカロリー的にも量的にも食べられない私ですが、これなら罪悪感なくさらっといただけます。

comen のメニューを手がけたのが、この前までブラッスリーcoron でシェフを務めていた塚田宏幸さん。伊藤社長が昔ベトナム店を営んでいたことから、フォーを超える北海道の米麺をつくりたい!卵かけご飯も付けたい!という無理難題(笑)に取り組んできました。

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これからはcomenをバックヤードで支える塚田シェフ。北海道の食材に精通しており、だしのうまみや、やさしい味わいといえば塚田シェフの得意とするところ。

とくに「札幌ステラプレイス」という場所は女性客が多いことから、女子が好きな野菜たっぷり、アジアン、などのコンテンツを上手にメニューに取り込んでいます。

まだまだメニューは増えるそうですから、楽しみにしていますよ!

また、店頭にはパンの店「ブーランジェリー coron」もあります。こちらは本店やほかの支店にはないパンが。

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お米を使ったパンが揃っているのです! お米を使ったパンドミ、あんぱん、カンパーニュが買えるのはここだけ!

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このブーランジェリーcoron もまた、いま朝の連ドラで話題の五島列島で腕をふるっていたパン職人、村山奈津美さんが新たにヘッドシェフとなっているので、これからもお米のパンがいろいろ増えそうで楽しみです。

おみやげには、米粉のあんパンをいただきました。パンが軽やかで、軽くトーストするとサクサクもちっとします。

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そしてオフィスキューが今年30周年を迎えたということで記念のお菓子もいただきました。

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これは札幌の老舗「坂ビスケット」のコラボ商品なのだそうです。開けてみると……

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ミスターにチームナックス、オクラホマ……オフィスキューのタレントさんたちの飛び出す絵本ができました(笑)

オフィスキューの30周年を記念し、立ち上げた新業態の「comen」と米粉パンも販売する「ブーランジェリーcoron」

を合わせた「スペース米と麦」は、ステラプレイスEASTの地下1階にできます。

しばらく札幌駅界隈の話題を集めそうですね。

(編集長)

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2022年9月29日 (木)

「第10回世界料理学会 in HAKODATE」レポート【スピンオフその2】

「第10回世界料理学会」2日目のランチタイム、空いている時間と壇上の空間を惜しまず使う、トークセッションが行なわれました。

もちろん私もランチそっちのけで参加!

まずは、北海道大学水産科学研究院・水産学部 高津哲也先生による講義「気候変動と漁獲量の関係」。

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ここ数年、北海道を代表する魚介がなかなか獲れていません。サンマ、サケ(とイクラ)、ウニ、イカ……「地球温暖化」だからと片付けてしまわれがちでしたが、海と生物、気候変動の解説を聞くとそんな簡単な話ではありませんでした。

とどのつまりは「人」、漁師の人材不足や後継者不足など、生産者側の課題を解決することが先決なのだそうです。大漁の際には態勢を整えるなど「乱獲を防ぐ取組がまず大事」と高津先生。

農業では畑に種をまくように、漁業でも海に種をまき、生産量をあげていくのは地道な努力ですが、自然の恵みをいただく人の使命ともいえるでしょう。

この話を受けて、料理人4人も登壇してのトークセッション「料理人の目からみた漁業資源」に移ります。

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司会は金沢の老舗料亭「日本料理 銭屋」高木慎一朗さん。海の話だったのがいきなり、アメリカで絶滅したオオカミを蘇らせて森の環境を回復しているという話から始めました。北海道でも開拓でオオカミが絶滅、森の生態系が変わり、エゾシカが増えすぎて森を枯らしていることが問題になっていて他人事ではないと思い知らされました。海も陸も、人が入ったことで生物の数が影響を受けているのです。

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料理人にとっては地域の魚種が変わるのは大変なこと。たとえば北海道でもブリがとれすぎて、ブリをふだん食べない北海道では困っているとか、いろんな問題があります。

石川県でも能登でマグロが出てニュースになったとか。

とれてほしいものがとれないという悩みはどの地域にもあるのではないでしょうか、と高木さん。

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「ロレオール田野畑」の伊藤シェフは「とれなきゃ、使わなければいいだけ。あるものを使えばいい」と持論を展開。

近くにあるものを余さず使うという信念、そのアレンジ力こそ料理人の技といえます。

一方で、高木さんとしては「日本料理では決まった食材でつくるものもあり、なかなか難しい」と料理ジャンルや内容によっても状況がちがうお話がありました。

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山形「アルケッチアーノ」奥田シェフも、近くにある食材を使い、とれすぎて困っているものもどんどん引き受けるといいます。

限度を決めずに受け入れ、系列店にもまわし、最近では寿司店もオープンしているので海産物でも引き受けているとのこと。複数店舗を経営している奥田さんだからこそできる方法でもありますが、けっきょくは循環して店の得にもなっている、と奥田さん。

その後、奥田さんの持論は止まらず……いつも通りの奥田ワールドに。

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奥田シェフが変なことばっかり言うので(笑)、その後ではきっとやりにくかったでしょう、三重「ボンヴィヴァン」河瀬毅シェフ。1日目の樋口さんのお話にもありましたが、三重は海女の数日本一、でありながら数も年々減っています。伊勢を代表するアワビが6割減という深刻な事態もあり、獲るだけでなく育てるということの大切さは料理人からも実感しているとのこと。

その後、食品ロスとは、人材不足について、など料理人の目から見た様々な問題について各シェフのトークセッションは続きました。

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締めくくりとして、高津先生から「いい食材は現地でほめてクチコミをしてほしい」と料理人のみなさんへのメッセージ。奥田シェフも「生産者にメガホンを付けるのが料理人」とおっしゃっていたように、各地で獲れなくて困るものもある一方で、獲れていても見向きもされないもの、獲れすぎて困るものもあります。

すべては海で生きるものの大切な命。私たちもふだん食べなれているものだけでなく、高いとか安いとかで一喜一憂せずに様々な食材をおいしくいただく意識が必要だなと感じました。

料理学会といっても、料理人の他に、生産者や、学者の方々、いろんな食にかかわるプロのお話は多岐にわたり参考になります。私一人のちっぽけな体験ではおさまりきれないので、たくさんの人たちにこの学会に来てほしいとあらためて思いました!

みなさん、食にかかわる仕事でないという方もぜひ、一度見に来てみてくださいね。

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2022年9月28日 (水)

「第10回世界料理学会 in HAKODATE」レポート【スピンオフ】

「世界料理学会」のスピンオフ企画は学会終了後、函館市内3カ所で行なわれました。体が三つほしいところですが、その中の一つに参加。

歴史的建造物を活かしたカフェ「Cafe & Deli MARUSEN」で行なわれたトークイベント【お料理とパンの美味しい間柄】。

まずは料理人たちの対談から始まります。司会は深江園子さん。

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音羽 和紀さん(宇都宮/オトワレストラン)、赤間 善久さん(塩竃/シェ・ヌー)、齋藤 毅さん(秋田/ストーブプラス)、いずれも学会の常連です。

料理人たちのお話を聞きながら、シェフの料理やパン、函館周辺のチーズ職人のチーズを試食するというもの。

まず登場したのは、赤間シェフのスペシャリテ、塩だけでつくるスモークサーモン。実は今回のメニューになく、直前に内容を知った赤間シェフが急きょ提供してくださったのでした!ありがとうございます!

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合わせるパンは、「ヒュッテ」木村親方がそれぞれの料理に合わせたパンをあてます。

生ハム(レストランバスク)× パン・オ・コンプレ65

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パテ・ド・カンパーニュ(オトワレストラン)× パン・ド・カンパーニュ

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込み(レストランバスク)× パン・ド・カンパーニュ

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上記は二つともパン・ド・カンパーニュですが、それぞれ料理に合わせて配合を変えているそうです。

木村親方も遅れて登壇。パンを焼き、学会の準備をし、このスピンオフの準備もあるので大忙しです。

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次は道南のチーズ職人がつくったチーズとパン。

写真右から、ペレ(八雲/小栗チーズ)×ミルヒブロート、チェダー(函館/アルパージュ)×パン・オ・コンプレ65、ガロ(七飯/山田農場×プンパニッケル)

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ここで、今や珍しい深谷シェフと木村親方の対談。学会で登壇される機会はなかなかないため、貴重な時間でした!

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パン職人が料理と合わせるためにつくるパンと、料理人が料理のひとつとしてつくるパン。

そのアプローチも考え方もまるでちがい、お二人のセッションがおもしろかったです。

デザートは秋田「ストーブ」齋藤 毅さんによるチーズケーキとシュトレン2種。

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これまで学会の常連として料理人たちと交流してきた齋藤さんですが、

「シェフがアーチストだとしたら、パティシエはアルチザン(職人)」との持論を展開。

シュトレンは今やパン屋さんでもスイーツ店でもおなじみのクリスマス菓子ですが、パティシエが作るとこうなるのか!と感動しました。

これは後で木村親方から聞いた話ですが、パン屋さんは小麦ありきで考えるのでパティシエとは発想がまるで違うとのこと。

料理人とひとくくりでいっても、料理の種類だけではなく、様々なジャンルがあり、その奥深さも感じたひとときでした。

夜まで場所を変えて進んだ函館の料理学会、翌日の2日目の朝へと休まずつづきます。

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2022年9月27日 (火)

「第10回世界料理学会 in HAKODATE」レポート【2日目】

9月13日(火)、「第10回 世界料理学会 in HAKODATE」の2日目です。

まずは、青森県弘前市「レストラン山崎」の山崎隆さんによる歌からスタート。これは、毎回のお約束です。

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学会ではギャグ連発ですが、弘前のレストランへ行ったとき、シェフにご挨拶するととても真面目なお方でした。前の学会で聞いた漬物の話が面白かったことなど思い出されました。

さあ、場も和やかに2日目の始まりです。

1. 函館「レストランバスク」深谷 宏治さん 「生き方から滲み出た、私の料理と経営」

ここであらためてですが、この学会を立ち上げたきっかけとなる深谷シェフの講演です。

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函館出身の若者が上京し、60年代安保闘争の頃、洋食の料理人をめざして放浪の旅へ。やがてバスク・サンセバスチャンに流れ着き、このまちとの「運命の出会い」が人生を大きく変えることに。

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前日に講演されたスペインのフェデリコ・パチャさんの師匠でもあるルイス・イリサールのもとで修業し、帰国する際に「東京に行くな、自分の故郷で店をやれ」と言われたことで、函館でスペイン料理のレストランをオープン。

フェラン・アドリアの料理が「革命」だとすれば、深谷さんの料理は「改革」だとおっしゃっていました。

道南の食材を使ったバスク料理は、まさに函館の「レストランバスク」でしか味わえないもの。そして、今ここで学会が行なわれていることが函館の歴史の中でも独特な流れをつくっていることに感動を覚えました。

 

2. 東京 南雲 主于三さん 「スピリッツ&シェアリング」

以前の学会でも話題となったカクテルの専門家・南雲さんによる講演。これまで学会になかった「化学」を「味覚」として解き明かす、画期的な講義は今回も評判でした。

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「カクテルとは固有の文化を生かしたもの」と語る南雲さん。ファッションではなく、本質としての「日本のカクテル」を確立すべく、日々研究をしています。

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バラを表現したカクテル、肉系のカクテルなど、どれも斬新なものばかり。コロナ禍もまたじっくり研究ができる時間が持ててよかったと前向きな発言。止まることを、思考する時間ができると考え直せること、それがさらなる成長につながっているのです。

 

3. 三重「志摩観光ホテル」樋口 宏江さん「御食国みえの食材を新しい一皿に~伊勢志摩ガストロノミー」

この函館の料理学会をきっかけに、日本各地でも料理学会が行なわれるようになりました。今年は三重県でも開催されるとあり、「伊勢志摩ガストロノミー」について樋口料理長がお話になりました。

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三重県のホテルで連綿と続く伊勢志摩ならではのフランス料理、その歴史と食材、料理の紹介。伊勢神宮のある三重を「御食の国」として、神人共食など地域ならではの独特な考え方を聞かせていただきました。

自ら訪ねる生産者の食材、重要無形文化財である海女によって得られるアワビや伊勢海老など自然の恵みに感謝し、それを皿の上に届けたいという樋口さん。それが三重でしか味わえない一皿をつくりあげています。

よく女性のシェフとしてと聞かれるが、働いてきて「女性として」という気持ちはないという言葉も印象的でした。まだまだ男社会の料理界のようですが、わざわざ「女性シェフ」と言われなくなる時代が来るといいなと思います。

 

4. 大阪「ミチノ・ル・トゥールビヨン」道野 正さん × 東京「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇さんによるトークセッション

プログラムではトークセッションのはずが、なぜか道野さんの独演会に。第1回からの常連・谷シェフから、第8回の学会に誘われた道野さん。以後、この学会の常連になりました。このコロナ禍で大変だったところから、自宅で再現できるフレンチのフルコースを生み出した体験談を語られます。

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途中でパティシエールのマダムが登場し、「話が長い!」と今度はマダムが食材探しの旅のお話を。

どあれ?トークセッションじゃないの??と大きなハテナマークが浮かび上がったまま、最後の最後に谷シェフがご登壇。

「サステナブルなんて興味ない」など、あいかわらずの谷さん節が痛快に響きます。もうこれも学会の恒例で、楽しみのひとつでもあります。

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「46億年の人類の歴史で、食うことだけは変わらない。料理人としてここにいる意味を考えれば、自然と謙虚になれる。歴史を顧みない人はダメだ」としめくくり、終了。

けっきょく、トークセッションではありませんでした(笑)

こういう自由さも学会の毎度なところ。そして、学会でしか見られないところなんです。

 

<ランチタイム>

ここで時間が延長となり、ランチタイムとなるのですが、ランチの合い間も実はトークセッションが。おもしろいセッションとなりましたので、1日目のトークイベントともに別途レポートします。

 

5. 新潟・三条「Restaurant UOZEN」井上 和洋さん 「狩り、漁、自然(表記はフランス語)」

予約が取れないと評判の新潟のレストラン。紹介者は料理専門の編集者として活躍されている柴田書店の木村真季さん。もちろん第1回から学会を支えているひとりです。料理界も何も無知な私にとっては、尊敬の一言しかありません。

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オーナーシェフの井上さんは香川県出身、東京で腕を磨きますが、妻の実家である新潟に移住したことで、自然豊かな地で狩りをしながら料理をするワイルドな生活に一変。

時には猟犬とともに獲物を追い、時には海に出て釣りをする。「命をいただく」という根本的なことに立ち返り、本当に美味しいものを追求しつづける料理人です。

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1日目の「アグリスケープ」吉田シェフと共通するところがあるなと思っていたら、後で吉田シェフから「井上シェフがお店に来てくれたんですよ」と聞きました。

食材をきわめていくと、すべてを余すことなく使い、食べていただくことにつながる。そのことを実践しているシェフたちの姿はとても頼もしく感じました。

 

6. 和歌山「オテル・ド・ヨシノ」(→東京「シェ・イノ」)手島 純也さん「日本人が日本で作る純フランス料理」

東京の名店「タテルヨシノ」料理長を経て、和歌山「オテル・ド・ヨシノ」の料理長に。そして、この10月より名店「シェ・イノ」へ移籍することになった手島シェフ。実は20代の時に修業した「シェ・イノ」で再び料理長として厨房に入ることに。

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フランス料理界では47歳は若手と呼ばれる方らしいのですが、手島シェフが大切にしているのはクラシックなフランス料理。新しさや個性を主張する料理より、先人がつくった料理に魂が震えるような感動を覚え、圧倒的な陶酔感を得られたそうです。

創作料理ではなく、昔から伝えられる伝統的なフランス料理を守っていきたい、それは「自分が本当に美味しいと思うから」というゆらがない考え方に、こういうシェフがフランス料理界を継がれていくのはいいなと実感しました。

柴田書店から出している著書「王道の追求」もぜひご一読ください。

 

そして2日目の最後であり、学会の最後を飾るのは、レストランバスクで修業した後で南米に移住したという異色の経歴の持ち主、大野剛浩さんのお話です。

7. アルゼンチン 大野 剛浩さん&マルティン赤嶺さん「南米飲食業界の改革と、日本人として伝えたいこと。」

大野さんの肩書に店名がないのは、大野さんが「コックコートは脱ぎ棄てました」と料理人を辞め、日系人のマルティン赤嶺さんと新たなステージへと向かったから。

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二人は料理人の労働環境に取り組み、オーナーとの意識のちがいを調整、さらには障がい者が厨房で働けるようにするには、など、様々な挑戦をしています。

このことは日本でも同じなのでは?と思いました。実現可能、持続可能になれば世界中のレストランが働く人にとってもよりよくなるはず。

料理人の話だけでなく、経営者側からの話、環境の改善という話が最後に聞けて、またひとつ学会の進化を感じました。

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もうすぐ始まるサッカー、ワールドカップになぞらえ、

「ゴールが決まれば、料理界のチャンピオンになれる」

という力強い言葉でしめくくった大野さん。

かつての弟子の異国での奮闘、深谷シェフも思うところが大きかったでしょう。

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最後はすべての料理人と記念撮影、そしてスペインのフェデリコ・パチャさん、アルゼンチンの大野さん・マルティンさんとともに。

まさに「世界料理学会」にふさわしい国際的なつながりを見せ、これもまた深谷さんはじめとする人と人のつながりによるもの。

この人と人とのつながりと、本当に大切なものに向き合う料理人の熱意、そして継続していく覚悟、これが函館の料理学会が他の追随を許さないところなのかもしれません。

毎回思うことですが、他にはないこの学会が料理にかかわるすべての方に見に来てほしいし、観光で来る人にとっても厨房の中で黙々と働くシェフたちの声がきけてとても面白いので、ぜひ見に来てほしいなと思います。

次は一年半後、2024年4月予定です。

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2022年9月26日 (月)

「第10回 世界料理学会 in HAKODATE」レポート【1日目】

2022年9月12日(月)~13日(火)の二日間、10回目を迎える「世界料理学会 in HAKODATE」が函館で行なわれました。

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料理人の、料理人による、料理人のための学会として、2009年にスタート。全国や海外から名だたるシェフが函館に集まる他にないイベントとあって、「北海道生活」では第1回からずっと取材をつづけてきました。

もとは函館でスペイン料理店「レストランバスク」を営む深谷 宏治さんが仲間に呼びかけ、かつてスペイン・バスク地方で修業していた港町サン・セバスチャンでの学会をヒントにスタートしたもの。

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前回はコロナ禍によりリモート開催となりましたが、今回は久しぶりにリアル開催となり「コロナ禍だからこそ話せることも話してみてほしい」と深谷さん。

司会は、会の立ち上げからずっと支えてきた親方こと「ヒュッテ」のパン職人、木村幹雄さん。

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同じくずっと支えてきた仲間のひとり、フードライターの深江園子さんです。

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まず、1日目のプログラムから。

1 茨城県「雪村庵」藤 良樹さん「地方のレストランが今できること」

古民家を改修した店内で提供するメニュー、サービスともすべてが素晴らしいと評判のレストランです。

フランス料理のシェフが地方に移住し、店をいったん休んでフランスでなくスペインのサンセバスチャンで修業したいきさつを語られました。

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地方でできることを見つめ直し、地元の食材をきわめ、現地で学んだことは料理だけでなく、田舎暮らしを楽しみながらプライベートの時間も大切にするということ。

ライフスタイルそのものを変えたことが、今の素晴らしいレストランに行きついているのだとわかりました。

 

2. 東京「 WAKIYA 一笑美茶樓」脇屋 友詞さん「基本の『き』からはじめる」

登壇する料理人を紹介するのも料理のプロたち。中華の鉄人・脇屋さんを紹介するのは函館の総長こと「函館国際ホテル」総料理長の木村史能さん。かつて中華料理といえば大皿料理しかなかった時代、個人盛スタイルを築き上げた脇屋シェフをご紹介します。

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木村総長も深谷さんたちと学会を立ち上げた創成メンバーのひとり。当日の夜には「函館国際ホテル」での木村シェフ&脇屋シェフコラボディナーも開催され、あっという間に席が埋まったそうです。

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脇屋友詞さんは札幌生まれ、北海道大学のキャンパスを庭として遊んでいた子ども時代から、わずか15歳で赤坂「山王飯店」で修業を始めたこと、伝統料理を守りながらも、やがて創作料理に目覚めていったこと、海外での経験などを語られました。

メインとなった話題が「料理人八訓」といい、料理人が守るべき8の言葉を教えてくださいました。

未来の食文化を守るのは、これからの人材に尽きるというお話。料理人をめざす人たちにぜひ聞いてほしいと思いました。

3. 札幌「アグリスケープ」吉田夏織さん「食材のいのちと向き合うレストランのかたち」

紹介者は吉田さんの育ての親でもある「ル・ミュゼ」石井 誠さん。学会の第1回より、毎回札幌から参加しているシェフです。以前ご自身の料理哲学を登壇して語られたこともあり、今回は愛弟子の登壇を応援する立場に。

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「昔から変わった子で……」と語られるように、函館出身の吉田さんはとにかくタフ。料理人としてだけではなく、農業と酪農。そして狩猟まで精力的にチャレンジしています。店で寝るのは週の半分とか。

また、生産者から「鶏がキャンセルになってしまった」など相談が来ることもあり、会場でも料理人の参加者に呼びかけていました。

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4. 仙台「楽・食・健・美 -KUROMORI-」黒森洋司さん「外国料理を日本で続けていくために、いまできること」

紹介者は以前登壇された「ロレオール田野畑」の伊藤勝康シェフ。私は学会をきっかけに岩手県の田野畑村にある伊藤さんのレストランまで食事をしにいきました。学会では各地で活躍するシェフに出会えるのも魅力なのです。

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こちらが人気の中国料理店を仙台で営む黒森シェフ。名門「福臨門酒家」で料理長をつとめるも、東日本大震災をきっかけに仙台へ。「食を通して地域にどう関わるか」を語ってもらうことに。

黒森シェフは出身地でもない仙台で、しかも海外の料理を提供する意味というのを自ら問います。なんといっても仙台は、ふかひれ、アワビ、ナマコと中国料理の素材の一大産地。「これを地元の人に食べてもらいたい」一心でお店を始めます。

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地方にいると材料に困っているシェフが多いが、あるものを使うということ、生産者とともに継続していくこと、そして支えてくれるお客様の存在。首都圏から有名シェフを呼び、宮城の食材を紹介したこともあるそうです。

一日目の最後はスペインから来ていただいたゲストによる登壇。

5. スペイン・サンセバスチャン フェデリコ・パチャさん「フエゴ(火)~炎の調理の伝統と革新」

この料理学会の前身は「スペイン料理フォーラム」という有志によるスペイン料理の勉強会。この時から参加しているスペイン料理アカデミーの渡辺万里さんが紹介と通訳をしてくださいます。

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フェデリコ・パチャさんはレストランを経営する会社のコンサルタントや食に関するイベントまで多様にかかわる「コンサルティングシェフ」という仕事をしています。

今回は食材に対する敬意と、古来からある火の調理法を学ぶとともに、いま注目すべきスペインのレストランを紹介されました。

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一年前に逝去されたスペインの巨匠ルイス・イリサールと、その弟子でもあり縁をつないでくれた深谷シェフに感謝の意を表し、バスクの食文化を通して若いシェフに警鐘を鳴らしたいと話していました。

伝統と革新、この話は学会でも常に話されてきていることですが、あらためてバスク地方でも考えられ、食の歴史がつむがれていることを実感しました。

1日目は以上となります。このあと場所を3カ所に移し、「函館国際ホテル」脇屋シェフと木村総長の中国料理コラボディナー、「箱館蔦屋書店」親父シェフ座談会、「Cafe&Deli MARUSEN」トークイベント、と夜まで様々な催しが行なわれました。

まずは、2日目へとつづきます。

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2022年8月15日 (月)

アスパラ 最後のフルコース

アスパラといえば春から初夏までですが、今年は「夏アスパラ」がよく出回っております。そのため、まだ北海道のアスパラがいただけるようになりました。

わたしの大好きな長沼町の押谷さんのアスパラでフルコースが味わえるというので、テレビ塔の目の前あるレストラン「ブラッスリーコロン」に行ってきたのは6月のことでした。一昨年前までは毎年恒例だったので、実に2年ぶりです。

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久しぶりとはいえ、生産者の押谷さんも、料理人の塚田さんも日々努力と革新をされていて、そのお披露目ともいえるフルコースはとても感動的なものでした。

軽くあたためたアスパラガス × NORAKEN EN FUT 2016

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お米のソース ドライトマトで作るお味噌、発酵フキノトウ、生ハム それぞれをアクセントにして。

食材を発酵させ、調味料などに活かすのは塚田シェフの得意とするところ。押谷さんのアスパラの「旨み」がさらに引き出されてたまりません。

押谷さんは常にアスパラの「旨み」をつくりだす方法を考えていらっしゃいます。天候など思い通りにいかないことも多いと思うのですが、確かな生産者の手にかかれば安心だなと思わせてくれます。

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合わせるワインは農楽蔵の名品「En fut アンフュ」で、ケルナー種を特別に醸造したもの。アスパラとケルナー、そして北海道は鉄板の相性なのですが、こんな希少なケルナーのワインを出していただけるなんて、贅沢すぎます。

新旧グリーンアスパラガス × KURISAWA BLANC 2019

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朴の香りを付けた石狩産サクラマス、昨年のアスパラガスを使ったバターソース、採れたてアスパラガスとホワイトアスパラガスの酢漬け。

「昨年のアスパラを冷凍保存しておき、それをソースに生かした」という何ともマニアックなもの。押谷さんのアスパラ愛が、塚田シェフにも乗り移ったかのような一皿でした。

合わせるワインは「クリサワブラン」。ケルナーに、これまた私が北海道に来て大好きになった品種ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、シルヴァーナーでつむぎだされた白ワイン。ワインもアスパラ料理も長い年月をかけてつくられたんだなあという感動でいっぱいになりました。

磯とアスパラガス

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厚岸産アサリとカラスミ、アスパラガスのリゾット

アスパラからはいいダシが出るので、アスパラのリゾットというのは想像するだけでよだれが出る楽しみな料理のひとつ。

押谷さんはアスパラの旨みに「魚介の旨み」という言葉を使われていました。口にした瞬間、「うん!」という納得の旨みがじゅわ~と広がります。あの時の押谷さんのたくさんの言葉、メモしておけばよかった…。

オムレツでアスパラガス × tap-kop レンベルノ 2014

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下川卵のオムレツ 経産牛のトマトソース 蝦夷花山椒

経産牛とはお産を終えた牛のことで、用済みと扱われることもありますが、意識の高い生産者さんはきちんと扱い、それをわかっている料理人の方もおいしく料理してくれるので、むしろメニューに名前があると「おいしそう!」と思います。

お話を聞いてみたら、せたな町「村上牧場」だとわかり、なるほどと膝を打ちました。

合わせるワインは近藤ヴィンヤードの「タプ・コプ レンベルノ」というレンベルガーとピノノワールをやさしくまとめた赤ワイン。こちらも口にした瞬間、旨みとやさしさ、まろやかさが一体となりました。

エキゾチック ASPARAGUS

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ココナッツブランマンジェ、青肉メロンの果肉とスープ、ライムのエキュームとアスパラガスの苦み

なんとアスパラでデザートもつくってしまった塚田シェフ。ここでコーヒーかお茶か選べるのですが、私はさらにクリサワブランをお代わりしてしまいました。お茶を飲んでしまうと、終わりを感じてしまい、つらいのです。(いや、単なる吞兵衛です)

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最後に塚田シェフと押谷さんからご挨拶がありました。

実はこのレストランは8月で閉店し、塚田シェフも新たな挑戦に取り組むことが決まっています。この秋には北海道のお米の麺のお店が誕生するそうです。

このフルコースも最後となりさびしいのですが、よく思い返せば一度も同じフルコースを出されたことがないので、一期一会のアスパラフルコース。最後にして、唯一のフルコースです。

押谷さんのアスパラは、これからも私の「推し」の押谷さんとして応援し続けます!

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