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2022年8月15日 (月)

アスパラ 最後のフルコース

アスパラといえば春から初夏までですが、今年は「夏アスパラ」がよく出回っております。そのため、まだ北海道のアスパラがいただけるようになりました。

わたしの大好きな長沼町の押谷さんのアスパラでフルコースが味わえるというので、テレビ塔の目の前あるレストラン「ブラッスリーコロン」に行ってきたのは6月のことでした。一昨年前までは毎年恒例だったので、実に2年ぶりです。

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久しぶりとはいえ、生産者の押谷さんも、料理人の塚田さんも日々努力と革新をされていて、そのお披露目ともいえるフルコースはとても感動的なものでした。

軽くあたためたアスパラガス × NORAKEN EN FUT 2016

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お米のソース ドライトマトで作るお味噌、発酵フキノトウ、生ハム それぞれをアクセントにして。

食材を発酵させ、調味料などに活かすのは塚田シェフの得意とするところ。押谷さんのアスパラの「旨み」がさらに引き出されてたまりません。

押谷さんは常にアスパラの「旨み」をつくりだす方法を考えていらっしゃいます。天候など思い通りにいかないことも多いと思うのですが、確かな生産者の手にかかれば安心だなと思わせてくれます。

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合わせるワインは農楽蔵の名品「En fut アンフュ」で、ケルナー種を特別に醸造したもの。アスパラとケルナー、そして北海道は鉄板の相性なのですが、こんな希少なケルナーのワインを出していただけるなんて、贅沢すぎます。

新旧グリーンアスパラガス × KURISAWA BLANC 2019

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朴の香りを付けた石狩産サクラマス、昨年のアスパラガスを使ったバターソース、採れたてアスパラガスとホワイトアスパラガスの酢漬け。

「昨年のアスパラを冷凍保存しておき、それをソースに生かした」という何ともマニアックなもの。押谷さんのアスパラ愛が、塚田シェフにも乗り移ったかのような一皿でした。

合わせるワインは「クリサワブラン」。ケルナーに、これまた私が北海道に来て大好きになった品種ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、シルヴァーナーでつむぎだされた白ワイン。ワインもアスパラ料理も長い年月をかけてつくられたんだなあという感動でいっぱいになりました。

磯とアスパラガス

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厚岸産アサリとカラスミ、アスパラガスのリゾット

アスパラからはいいダシが出るので、アスパラのリゾットというのは想像するだけでよだれが出る楽しみな料理のひとつ。

押谷さんはアスパラの旨みに「魚介の旨み」という言葉を使われていました。口にした瞬間、「うん!」という納得の旨みがじゅわ~と広がります。あの時の押谷さんのたくさんの言葉、メモしておけばよかった…。

オムレツでアスパラガス × tap-kop レンベルノ 2014

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下川卵のオムレツ 経産牛のトマトソース 蝦夷花山椒

経産牛とはお産を終えた牛のことで、用済みと扱われることもありますが、意識の高い生産者さんはきちんと扱い、それをわかっている料理人の方もおいしく料理してくれるので、むしろメニューに名前があると「おいしそう!」と思います。

お話を聞いてみたら、せたな町「村上牧場」だとわかり、なるほどと膝を打ちました。

合わせるワインは近藤ヴィンヤードの「タプ・コプ レンベルノ」というレンベルガーとピノノワールをやさしくまとめた赤ワイン。こちらも口にした瞬間、旨みとやさしさ、まろやかさが一体となりました。

エキゾチック ASPARAGUS

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ココナッツブランマンジェ、青肉メロンの果肉とスープ、ライムのエキュームとアスパラガスの苦み

なんとアスパラでデザートもつくってしまった塚田シェフ。ここでコーヒーかお茶か選べるのですが、私はさらにクリサワブランをお代わりしてしまいました。お茶を飲んでしまうと、終わりを感じてしまい、つらいのです。(いや、単なる吞兵衛です)

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最後に塚田シェフと押谷さんからご挨拶がありました。

実はこのレストランは8月で閉店し、塚田シェフも新たな挑戦に取り組むことが決まっています。この秋には北海道のお米の麺のお店が誕生するそうです。

このフルコースも最後となりさびしいのですが、よく思い返せば一度も同じフルコースを出されたことがないので、一期一会のアスパラフルコース。最後にして、唯一のフルコースです。

押谷さんのアスパラは、これからも私の「推し」の押谷さんとして応援し続けます!

(編集長)

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